悠久の昔に、戦い、守り、悲しみ、喜び、
輝き、称えし者たちあり。
移りゆく時代と歴史の渦のその直中にあって、
自らの尊厳と意志と希望だけをささえに、
旅を重ね、闘い、生きぬいた者たちである。
人々の記憶の中にも残らず、碑にも記されず、
永遠なる時の流れのその瞬きに、
一時輝いただけの無名の戦士たち。
しかし人が人である限り、争いは繰り返され、
その争いは人の手で治められる。
戦士たちは争いのない世を実現しようと闘い、
争いの中に生き続ける。
いつの時代にも、時の流れの瞬きの中で、
忘れ去られるために生きる戦士たちがいた。
アリエルとドールとカイルの冒険の陰で、
輝いては消えていく戦士たちにこのゲームをささげる。
物語
熾烈をきわめたヴァンダール帝国との戦いから一年余り、
帝国の支配から解放されたアレサ王国はかつてのような平和を取り戻しつつあった。
魔道士の呪いから解放され、本来の姿を取り戻したアリエルは王位を継承すると、
みんなと力を併せアレサ王国の復興に力をそそぐのだった。
そんな最中、新たに建造されたアレサ城の玉座にたたずむアリエルのもとに、
カイルと共に半年ほど前から旅の途にあったドールから一通の手紙が届いた。
ヴァンダール帝国との戦いで大ケガを負ったカイルは、傷が癒えるとすぐ剣の修行の旅に発ち、ドールも行動を共にしたのだった。
そんなドールからの久しぶりの便りに、アリエルは心を躍らせながら封を開いた。
しかし、ドールの手紙に目を通したアリエルはその場で硬直してしまった。
その内容は明らかにアリエルに救いを求めるものだったのだ。
ドールたちの身にいったい何が起きたのだろうか?
アリエルは「アレサの指輪」を身につけ、新たな冒険に出発する。
手始めにドールの手紙に書かれた「ロゴス氷原」を目指し「コモの村」の道案内人トッドを探し出す。
村では「氷原の果てにある緑の国」の不思議な言い伝えを耳にし、
また老人には「ガイアの裂け目」に近付くなという謎の忠告をうける。
そしてトッドと共に「ロゴス氷原」に向かうのだった……。
アリエルとトッドの2人は、森の中に倒れている自分たちに気づいた。
「コモの村」の言い伝え、氷原の果てにあるという「緑の国」は本当に存在していたのだ。
2人が歩き始めドールの手紙に書かれていた森の近くの村「キサ」に着くと、そこで待っていたのはなんとドールだった。
ドールの話によると、修行に出た2人はこの国の噂を耳にし、ここエルイモイ国にやってきたのだという。
エルイモイ国は地球の裏側に存在する世界らしく、地図に表されていない国なのだった。
ドールとカイルの2人は、この国を支配しようとする魔王アーケンの存在を知り、戦いを挑んだのだ。
しかし、魔王アーケンの前にカイルは死に、ドールも深い痛手を負いながらも命からがら脱出し、
「キサの村」に逃げのびてきたのだ。
しかも裏側世界のみならず、地上をも侵略しようと企んでいるらしいのだ。
「カイルのかたきをとって、この世界を救いたい」というドールに同意したアリエルは、
アーケンのいるアークト城に向かう。
この先、幾多の試練が待っていることを、3人はその時知る由もなかった……。 |